1. 24時間シートの位置づけ
24時間シートは
生活リズムの可視化ツールであり、単なる経過記録ではありません。
目的は3つです。
①生活パターンの把握
②個別ケア設計の根拠化
③職員間の共通認識の形成
形骸化する原因は
「作成して終わる」「更新されない」ことです。
2. シートに必ず入れるべき項目
最低限、以下は必要です。
①起床・就寝時刻
②食事時間/摂取量傾向
③排泄パターン(時間帯傾向)
④入浴日・入浴時間帯
⑤活動時間(離床・臥床傾向)
⑥不穏・覚醒時間帯
⑦服薬時間
※これ以上増やすと運用が止まります。
現場で回る設計が優先です。
3. 作成手順(現実的な方法)
①3日間の観察
まず3日間、通常業務の中で時間帯傾向を確認します。
特別なことはしません。
「いつも通り」の生活リズムを把握することが重要です。
②リーダーが一次整理
全職員で作ると統一性が崩れます。
最初の整理はリーダーが行います。
時間軸に沿って、
安定している部分 変動しやすい部分
を区別します。
③ユニット会議で修正
リーダー単独で確定させません。
会議で確認する項目:
・夜間覚醒は定期か偶発か
・排泄誘導の時間は適切か
・食事前後の状態はどうか
ここで初めて“ケア設計”になります。
4. 運用が止まらないためのルール
① 更新基準を決める
以下の場合のみ更新する、と決めます。
体調変化 入退院後 ケア方針変更 排泄パターンの変化
毎月更新は現実的ではありません。
② 記録と分離する
24時間シートは
「記録の要約」ではありません。
詳細はケア記録に任せ、
シートは“傾向把握”専用にします。
③ 夜勤者が必ず見る設計にする
夜勤帯で活きなければ意味がありません。
引き継ぎ時に
「シート確認済み」
をルール化するだけで機能が上がります。
5. 24時間シートが機能している状態
以下ができていれば運用成功です。
□ 排泄誘導時間が個別化されている
□ 食事時間が一律でない
□ 不穏時間帯に先手ケアが入っている
□ 夜間転倒リスク時間帯が共有されている
これができていないなら、
シートは“掲示物”になっています。
6. よくある失敗
・項目を増やしすぎる
・全員で作ろうとする
・更新頻度を決めない
・会議で使わない
結果として
「誰も見ない資料」になります。
まとめ
24時間シートは
・作ることが目的ではない
・掲示することが目的ではない
生活リズムを基にケアを設計するための道具です。
リーダーの役割は
「作成」ではなく
「運用設計」です。
